2017年9月4日月曜日

月がきれい 感想

あらすじ

 中学3年の春、小説家を目指す文学少年の安曇小太郎と陸上部短距離走者の水野茜はお互い気になる存在であり、運動会で用具係が一緒になったことをきっかけにLINEで連絡を通りあうような仲となった。陸上競技会で自己ベストを出した茜は報告のため小太郎がお囃子の練習する神社に出向くと、そこで唐突に小太郎に告白をされる。茜は返事を保留するが、修学旅行中に小太郎が一方的に待ち合わせを指定、雨の中茜は自分の気持ちを伝えるのだった。
 修学旅行から帰った付き合い始めの2人。そんな中、茜の親友西尾千夏は2人仲を悟りながらも、茜に小太郎のことが好きになってしまったことを伝える。このことに動揺してしまった茜は陸上の大会で成果が出なかったが、小太郎に励まされ千夏と向き合おうと一歩踏み出すのだった。
 夏休み小太郎と茜、千夏と友達たちで遊園地に行くとととなる。茜に思いを寄せる陸上部の比良拓海は茜をエスコ―ト、グループから外れて2人きりになるが、小太郎は2人を探し拓海に茜と付き合っていることを告げる。千夏はこの日小太郎に告白をしようとしていたが、茜を取り返す小太郎の姿を見て告白を断念するのだった。
 祭り、高校受験、茜の引っ越しと4人の青春ストーリーは続いていく---。

感想

 あらすじ長くなってしまいすみません。拓海とのやりとりまで書かないと面白さが伝わらないと思い、ネタバレ覚悟で書かせていただきました。
 本作は中3の1年間を切り取り、両想いの小太郎と茜、彼彼女を好きな千夏と拓海の4人恋模様を描いた作品となります。思っていることが上手く伝わらない場面や親との葛藤など、思春期らしさが良く表現できていました。

 見始めたころ、つまり第1.2話ですが茜がラノベヒロインっぽいなって感じました。男性視聴者が好きな女の子を描いている感じ。話が進むにつれて恋が上手くいかないところによりリアルな女の子らしさを感じました。物語の後半は、女子のこういうところが面倒なんだよなぁって思った場面もあって良かったと思います。
 他のキャラクターでは、千夏ですがちょっとサイコパス気味ですかね。小太郎と茜が付き合っていることを分かった上で告白します。恋のバトルとかそういう展開でもなく、常に負けポジション独走していた感じ。好きなっちゃったんだから仕方ないって言うけどさぁ、ちょっと怖い。
 可哀想な子で言えば拓海もね。ずっと茜のことが好きだったんならとっとと告白してしまえば良かったのに、彼の視点で言えば中3にぽっと出した小太郎に茜を取られてしまったわけですよ。こういう恋の負け方も思春期らしさですかね。

 本作で私が一番良かったと思うところは音楽。挿入歌に3月9日、夏祭りといった有名な楽曲がいくつも使われているのですが、それがBGMとして良い雰囲気を醸し出している。
 最終回はEDをフルに使って物語の一番最後のところのBGMに、小太郎たちのセリフととても良く合っていた。そして迎えるエンドロールは小太郎たちのその後を描いたものになってます。本編映像とエンドロールの間に最終回のタイトル「それから」が違和感なく入っていて、最終回の内容、エンドロールのどちらのタイトルにもなっていましたね。

 恋テロアニメと評価した人がいらっしゃいますが、私自身も絶賛です。少女漫画みたいに彼のこういうところにときめくのって感じではなく、一緒にいると嬉しいなって思えるような恋愛が好きですね。
 5段階評価で星5以上、最高評価です。
 ★★★★★

原作

オリジナルアニメ

スタッフ

監督:岸誠二
構成・脚本:柿原優子
キャラクター原案:loundraw
キャラクターデザイン:森田和明
音楽:伊賀拓郎
アニメーション:feel.

キャスト

安曇小太郎:千葉翔也
水野茜:小原好美
比良拓海:田丸篤志
西尾千夏:村川梨衣

シーズン

2017年春 全12話+前沙録1話

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